古いモーターホームは、いつも少しだけ冒険を連れてくる

1973年式ウィネベーゴD20をワシントン州で引き取り、ロングビーチ港を目指してロードトリップ。燃料計不良による夜のガス欠では、Uberドライバーに助けられ100ドルのチップで感謝を伝えました。翌日はキャブレター不調で最高速度30km/hとなり、高速警備隊から職務質問を受ける場面も。苦労の連続でしたが、人との出会いや思い出こそがビンテージモーターホームの魅力だと感じた旅でした。






アメリカでのビンテージモーターホームの引き取りは、毎回が小さな冒険です。
以前、ワシントン州で1973年式のウィネベーゴD20を引き取った時のこと。50年以上前に製造された車両なので、現代車のようにはいきません。ある程度のトラブルは覚悟の上で旅に出ます。
現地で最低限の点検を済ませ、カリフォルニア州ロングビーチ港を目指してロードトリップをスタートしました。
しかし走り始めて間もなく、夜10時過ぎの高速道路でまさかのガス欠。原因は燃料計の不良でした。当時はそのことに気付いておらず、巨大なモーターホームはフリーウェイの路肩で静かに止まってしまいました。
周囲は街灯も少ないアメリカの夜道。日本から持参した非常灯を点灯し、携帯電話で必死にUberを手配しました。事情を説明すると、ドライバーの方は近くのガソリンスタンドまで行き、携行缶に燃料を入れて届けてくれました。
見知らぬ日本人を助けてくれたことが本当にありがたく、感謝の気持ちを込めて100ドルのチップを渡したことを今でも鮮明に覚えています。
ところが苦労はそれだけでは終わりませんでした。
翌日になると今度はキャブレターの調子が悪化。後から考えると、長年タンク内に溜まっていた錆が燃料と一緒に流れ込み、キャブレター内部の通路を詰まらせてしまったようです。
アクセルを踏んでもエンジンは吹け上がらず、最高速度は30km/hほど。巨大なモーターホームが高速道路をノロノロと走る状況となり、ついには高速警備隊に停車を求められ職務質問を受けることになりました。
「本当にこのまま走れるのか?」
そんな空気の中、事情を説明しながら何とか走行を続け、無事に目的地へたどり着くことができました。

今思えば大変な出来事ばかりですが、こうした苦労も含めてビンテージモーターホームの魅力なのかもしれません。便利さだけでは味わえない人との出会い、予想外の出来事、そして旅の記憶。そのすべてが、この古いモーターホームたちには詰まっています。
基本的には現地で実車を確認し、状態や雰囲気、背景まで見て判断しています。しかし、時には写真を見た瞬間に心を掴まれ、「これは行くしかない」と勢いで決めてしまうこともあります。結果的にそれもまた、アメリカで車を探す楽しさのひとつになっています。
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