旅の続きは、高速道路のサービスエリアから始まりました。

港へのカットオフ、船会社とのスケジュール調整、他の車両の引き取り、税関への書類提出期限、内装の清掃確認……。考え始めると、やるべきことは次々と出てきます。
前回は、1973年式ウィネベーゴD20が高速道路でガス欠やキャブレター不調に見舞われた出来事を書きました。
実は、あの旅はまだ終わっていませんでした。
ロングビーチ港までは、まだ約1,000kmあります。

キャブレターの不調は想像以上に深刻でした。このまま走り続けることは車に大きな負担を掛けてしまう。さらに高速警備隊からも「次の出口で高速を降りるように」と促されていました。
そこで、高速道路のサービスエリアへ車両を移動させ、一時的に保管することにしました。

しかし、その頃には別の1978年式Dodge Silver Streakの引き取りも予定されていました。
輸入の仕事は、一台だけを見ていれば良いわけではありません。
港へのカットオフ、船会社とのスケジュール調整、他の車両の引き取り、税関への書類提出期限、内装の清掃確認……。考え始めると、やるべきことは次々と出てきます。
すべてが同時に動いています。
私はサービスエリアにD20を残し、Uberでタクシーを手配して数時間かけて次の引き取り場所へ向かいました。
今思えば、そのタクシー料金は300ドルを超えていました。
冷静に考えると、アメリカの高速道路のサービスエリアに50年以上前のモーターホームを残し、別の50年以上前のモーターホームを引き取りに向かうという、不思議な光景です。
これが、ビンテージRV輸入の現実でした。
「海外から車を輸入する」と聞くと、船に積んで日本へ運ぶだけと思われることがあります。
しかし実際には、現地でのトラブル対応、移動手段の確保、搬入期限との戦い、そして予定変更の連続です。
私の経験では、10回中5回は予定通りに進みません。
それでも、一台を日本へ届けるためには、その場その場で最善の判断を積み重ねていくしかありません。

だからこそ、日本へ無事に到着した一台を見るたびに、「よく来てくれたな」と心から思うのです。
The Vintage Salonでは、車だけではなく、その一台が日本へたどり着くまでの物語も残していきたいと思っています。
次回予告
サービスエリアに残した1973年式ウィネベーゴD20。
ロングビーチ港までは、まだ約1,000km。
果たしてこのD20をどうやって再び走らせ、港までたどり着いたのか。
ビンテージRV輸入の旅は、まだ続きます。
The Vintage Salon は、旧車・ヴィンテージキャンピングカーオーナーのためのコミュニティです。AI整備診断は登録なしで1回お試しできます。
AI整備診断を試す